「深大寺城(じんだいじじょう)」210城目@日本の城 #東京都

■城名
深大寺城(じんだいじじょう)

■別名

■所在地
東京都調布市深大寺元町

■見ごたえ
★★★

■築城年
鎌倉時代

■築城者
狛江氏

■主な改修者
上杉朝定

■主な城主
扇谷上杉氏、難波田氏

■城分類
平山城

■遺構
曲輪、土塁、横堀(空堀)

■指定文化財
国史跡(深大寺城跡)

■歴史(GEMINIより)

東京都調布市深大寺元町にある深大寺城跡は、戦国時代前期に築かれた中世城館跡である。現在は都立神代植物公園の水生植物園内に保存されており、都心から近い場所でありながら、土塁や空堀など戦国時代の城郭遺構を実際に見ることができる貴重な史跡である。2007年(平成19年)7月26日には国の史跡に指定された。調布市によれば、深大寺城は北条氏による改変を受けず、扇谷上杉氏系の築城技術を残す希少な城跡と評価されている。

深大寺城の歴史を理解するためには、15世紀末から16世紀前半の関東の情勢を見る必要がある。当時の関東では、山内上杉氏、扇谷上杉氏、そして相模から勢力を拡大してきた後北条氏が激しく対立していた。深大寺城は、この勢力争いの中で扇谷上杉氏によって築かれた城である。

築城には二つの段階があったと考えられている。第1期は15世紀末、1490年頃に扇谷上杉定正が築いたとされる。これは山内上杉氏に対抗するための城で、文献に登場する「ふるき郭」がこの時期の城にあたると考えられている。その後、16世紀前半になると、北条氏の勢力が武蔵国へ進出してきたため、扇谷上杉氏は深大寺城を再び整備した。特に重要なのが1537年(天文6年)である。扇谷上杉朝定は、北条氏綱の武蔵侵攻に備えて「ふるき郭」を再興し、深大寺城を防衛拠点として整備したとされる。

深大寺城の立地も非常に興味深い。城は武蔵野台地の南縁部にある標高約50メートルの舌状台地を利用して築かれている。東側には湿地帯、西側には谷、南側には国分寺崖線があり、自然の地形そのものが城の防御施設として機能していた。南側からは多摩川方面を望むことができ、周辺の動きを把握するうえでも適した場所だった。城の北側には古刹・深大寺があり、現在でも「深大寺」と「深大寺城」を一緒に訪れることができる。

城の構造は、三つの郭を中心とする比較的小規模な平山城である。現在も土塁や空堀などが残されており、当時の城郭構造を想像する手掛かりとなっている。特に重要なのは、後世に大規模な改修を受けていない点である。戦国時代の城は、支配者が変わるたびに改修されることが多い。しかし深大寺城は北条氏による大規模な改変を受けなかったため、扇谷上杉氏が築いた16世紀前半の城郭技術を比較的よく残している。この点が国史跡として高く評価されている理由の一つである。

ところが、深大寺城は大きな戦闘の舞台になることなく、その役割を終えることになる。1537年、北条氏綱は深大寺城を直接攻撃せず、扇谷上杉氏の本拠地であった河越城を攻撃した。河越城は北条氏によって奪取され、扇谷上杉氏の勢力は大きく後退した。その結果、深大寺城は本格的な戦闘を経験することなく廃城になったと考えられている。調布市も「大きな戦闘もなく廃城となった」と説明している。

この「戦わずして役割を終えた」という点も、深大寺城の歴史を特徴づけている。城というと、籠城戦や落城など劇的な出来事を想像しがちだが、深大寺城の場合は、周辺の政治・軍事情勢の変化によって存在意義を失った城だったのである。城そのものだけを見るのではなく、川越城や多摩川対岸の北条方の城との関係まで考えると、戦国時代の関東における勢力争いがより立体的に見えてくる。

現在、深大寺城跡の主要部分は都立神代植物公園の水生植物園内に保存されている。1997年(平成9年)から第1郭と第2郭が水生植物園の城山地区として一般公開されている。周辺には深大寺、深大寺そば、神代植物公園などもあり、歴史散策と観光を組み合わせやすい場所である。

深大寺城は、規模の大きな有名城ではない。しかし、戦国時代前期の関東で繰り広げられた上杉氏と北条氏の抗争を現在に伝え、しかも当時の築城技術を残す貴重な城跡である。土塁や空堀を歩きながら、約500年前にこの台地を兵士たちが行き交い、北条氏の進出に備えていた時代を想像できる点に、この城跡の大きな魅力がある。”
■ご城印
■場所
“~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

■城巡り記録

2026年8月22日

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 日本遺産へ
にほんブログ村
にほんブログ村 歴史ブログ 城・宮殿へ
にほんブログ村
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村

人気ブログランキング

お城巡りランキング

お城・史跡ランキング

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする